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ISBN-978-4-907276-32-4 別冊ele-king ジム・オルーク完全読本
2015.03.15

1999 年にリリースした『Eureka(ユリイカ)』は先鋭化と細分化きわまった90 年代音楽の粋を集めた作品であっただけでなく、その実験とポップの相克のなかにつづく2000 ~ 2010 年代のヒントを散りばめた、まさに世紀を劃す大傑作だった。

このアルバムでジム・オルークはシーンの中央に躍り出た。
多面的なソロワーク、秀逸なプロデュースワークに他バンドへの参加、映画音楽にゆるがない実験性を披露した電子音楽の傑作群、さらに2006 年来日して以降の石橋英子や前野健太とのコラボレーション―以降の活躍はだれもが知るとおりだ。

そして2014 年5 月、ジム・オルークは個人名義の「歌ものアルバム」を発表する。
そこには『ユリイカ』以後の年月に磨かれた何かが凝縮しているにちがいない。
それについて訊きたいことは山ほどある、というより、このアルバムを聴き尽くすこと、ジム・オルークを多面的に知ることは音楽の現在地を知ることにほからない、のみならず、おしきせの90年代回顧を覆す問題意識さえあきらかになるはずだ。

ジム・オルーク、新作を語り尽くす~超ロング・インタビュー
10人の批評家による新作大合評、関係者によるコメンタリー、本人監修による(もっとも完全にちかい)ディスコグラフィ

フジオプロが描きおろすジムさん肖像画ハガキが綴じ込み付録!

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ISBN-978-4-907276-31-7 からだとこころの環境 ――漢方と西洋医学の選び方
2015.02.28

内容紹介
「あなたの薬は本当に治療薬ですか? 」
──免疫学を学ぶ医者にしてアンビエント・ミュージシャンの
伊達伯欣(ともよし)が送る、21世紀の「漢方生活入門」。

──調布市のとある小さな個人病院。待合室には、マッキントッシュの真空管アンプを経由して、タンノイのスピーカーから『ミュージック・フォー・エアポーツ』が流れている。
座席には、お年寄りからサラリーマン、OLなど、ブライアン・イーノの名前も知らないであろう普通の患者さんたちがつねに待っている。
隣の隣のそのまた隣の駅の薬局にまでその評判は広まっている──

大学院で免疫学を研究してきた医者であり、インターナショナルに活動して、
先日は坂本龍一とのコラボレーションも出したアンビエント・ミュージシャンであり、人気の漢方医である著者の処女作。
東洋医学の見地から「健康」を捉え直し、間違った認識の食事法の誤解を解き、現代病の数々……うつ病、不眠などなどからの回復を指南する。

第1章:
① 健康とは何か。
② 東洋医学って効くの?
③ 適切な医療の割合
④「病の意味」西洋と東洋の相違
⑤「自分を変えるきっかけ」
⑥ 科学の「位置」
⑦ 科学はどれぐらい正しいのか。
⑧「免疫学」という科学の黎明。

第2章:人間にできることできないこと
① 対症療法について 風邪について
② 具体的な対症療法の適切な使い方 鎮痛薬・睡眠薬・降圧薬・抗アレルギー薬・ステロイド・更年期障害・自律神経失調症・不妊症
③ 西洋医学の多くが対症療法である理由
④ 人間にできることできないこと。ほか。(全6章)

著者について
1977年ブラジル・サンパウロ生まれ。3歳の時に日本へ移住。
ロック、ジャズ、ポスト・ロックなどを経て90年代後半より電子音楽を開始。
ソロ作品に加え、Opitope、ILLUHA、Melodiaとして活動するほか、中村としまる、KenIkeda、坂本龍一、TaylorDeupreeとも共作を重ね、世界各国のレーベルから作品をリリース。
西洋医学・東洋医学を併用する医師でもあり、2014年10月にアンビエント・クリニック「つゆくさ医院」を開院。

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ISBN-978-4-907276-29-4 別冊ele-king 読書夜話
2015.02.15

出版不況があたりまえのこととなり、ベストセラーとそうではない本の二極化が進むなか、それでも書店には本を特集した、本のための本が多く見受けられるのは、消えつつあるものへのノスタルジーなのでしょうか?

この本はそうは思いません。本という「メディア」がつねに再考されるのは読者の動機をこえる「体験」を「読む」ことがもたらすことにあります。
本書ではまずもってそのような本を探し求めます。一見してカタログ風ですが、この本は利便性だけを追究するものではありません。

2015年を映しながら、しかしことさら現在にこだわらないことによって過去より現在を腑分けする「読む」こころみを、ぜひ本書を開いて探してください。

〈目次〉
第1章
■小説■
音楽と本の関係 高城昌平(cero)インタビュー 聞き手:磯部涼
タルホ座流星群ふたたび 増村和彦(森は生きている)インタヴュー 聞き手:野田努
世界の外に立たない思考 保坂和志 インタヴュー
小島信夫の6冊あまり 松村正人
メタフィクションの功罪とパラフィクションの現在 佐々木敦インタヴュー
アンケート 私の3冊 湯川潮音
21世紀の国内文学10 矢野利裕
小説のマジカルタッチ ラテンアメリカ文学の世界 寺尾隆吉インタヴュー
21世紀の海外文学 石井千湖
終わりから70年目の戦争の4冊 松村正人
1990年代の6冊 矢野利裕

第2章
■政治、思想、批評と教育■
いまだ表現の自由は可能か!? 対談:五野井郁夫×水越真紀 松村正人
アンケート 私の3冊 寺尾紗穂
古典と歴史 その読み方 石川忠司
強制と自発のアレンジメント 転向論を読み直す 矢野利裕
「学校では教えてくれない」が意味すること 若尾裕
実践により「社会」を読むための5冊

第3章
■詩と詩人たち■
21世紀の短歌研究 世界の底の13歌集13首 永井祐
渇きを癒す書物 満員電車を見送る方法 友川カズキインタヴュー
詩写真 Making Time 辺口芳典

第4章
■サブ/カルチャー■
貫読のススメ 画竜点睛を欠くことの心得 湯浅学インタヴュー
結末は最後まではわからない 染谷将太インタヴュー
オラリティー(声)とリテラシー(文字)の相克 三田格
読書というポップ 山崎晴美を作った本 山崎晴美インタヴュー
意味もなく内側のスリルだけを頂くための20冊 山崎晴美
矛盾体が生み出す言葉 失われた音楽書を求めて 大谷能生
ロックの“夢見る力”は無限大 シーナ『YOU MAY DREAM』を再読する モブ・ノリオ
映画を観る筋肉 いま発見すべき映画本 樋口泰人

写真:菊池良助 小原泰広
インタヴューで聞き手の表記のないものは松村正人による

オフィシャルサイトで購入する

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Tadashi Fujita
2015.02.06

評論家、プロデューサー。1953年生まれ。富山県出身。

明治大学在学中から月刊『ミュージック・マガジン』編集部に在籍しカリブ海ほか世界の黒人系音楽、日本の伝統音楽などを担当した。著書に『竹田の子守唄
名作に隠された真実』など。編纂CD多数。近著に『ブルースの百年』。NPO法人・日本子守唄協会理事。

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ISBN-978-4-907276-30-0 ele-king vol.16
2015.01.30

何年ぶりかにUKの音楽が活況を見せている。

FKAツイッグス(R&B)、スリーフォード・モッズ(パンク)、新作をひかえるジェイミー・XX(インディ・ダンス)、
アンディ・ストット(テクノ)やエイフェックス・ツイン(テクノ)など、広いジャンルにわたって注目作品が続々と生まれているのは周知のとおり。

映画でも『ワールズ・エンド』がヒットするなど、久しぶりに“きて”いる「イギリス」をキャッチするUK特集!

●インタヴュー FKA ツイッグス、ジェイミーXX、ザ・ポップ・グループ、ジャム・シティ、ヤング・ファーザーズ、スリーフォード・モッズ、ローンレディ、エイドリアン・シャーウッド、スクエアプッシャー …and more !

●コラム ケイト・テンペスト、モリッシー、バーバーショップ「Guru’s Cut&Stand」

●対談 Tofubeats × 砂原良徳「90年代が良かったなんて言わないで!」、ピーター・バラカン×赤塚りえ子「アラブ諸国の音楽を楽しむ」(ディスクガイド付き! 北中正和+編集部)

●トークCLAP! CLAP!

●人気連載 ブレイディみかこ「アナキズム・イン・ザ・UK 外伝」、佐々木渉「CUTS OF THE VOCALOID 3.9」、スケートシング原宿逍遥、 大月壮「ジム・ババソンは存在しない」、山田蓉子「ハテナ・フランセ」、水越真紀「乱暴詩集」

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ISBN-978-4-907276-28-7 ボブ・マーリー
2014.12.06

ジャマイカの星、アフリカの夢、レゲエが生んだスーパースター「ボブ・マーリー」。伝説を、未発表曲を含む貴重フィルムと、評伝でたどるフォト・レポート&スーパー評伝。伝説の日本ツアーほか、レゲエ・スターの核心をとらえた傑作写真集&スーパー評伝の豪華カップリング。死してなお全世界人々の心に生き続ける「レゲエ神」を知る決定版です。未発表写真多数!

 

【構成】 (1、2、4章までが写真中心)
Chap.1 April 1979, Tokyo
~東京のザ・ウェイラーズ
ボブ・マーリー来日公演を撮る! 菅原光博

Chap.2 International Reggae
~レゲエ、世界に飛び出す
初めて観たボブ この人こそ撮らねばならない! 菅原光博

Chap.3 The Life of Bob Marley
~ボブ・マーリーの一生 藤田正
はじめに
1 サウンド・オブ・キングストン
2 スカ時代とザ・ウェイラーズ
3 レゲエ・レボリューション
4 ラスト・デイズ
5 スカからルーツ・レゲエの三十年
selected albums of Bob Marley and the Wailers
菅原光博からのメッセージ

Chap.4 Jamaica, One Love
~ジャマイカ、ワン・ラブ
ジャマイカへの旅 真っ白な鳩が飛んできた 菅原光博

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Kazushi Hosaka
2014.11.12

1956年山梨県生まれ。90年『プレーンソング』でデビュー。93年『草の上の朝食』で野間文芸新人賞、95年『この人の閾(いき)』で芥川賞、97年『季節の記憶』で谷崎潤一郎賞、平林たい子文学賞を受賞。著書に『カンバセーション・ピース』『小説修業』(小島信夫との共著)『書きあぐねている人のための小説入門』『小説の自由』『小説の誕生』『小説、世界の奏でる音楽』『カフカ式練習帳』『考える練習』など。2013年『未明の闘争』で野間文芸賞受賞。近刊に『朝露通信』。

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ISBN-978-4-907276-27-0 ele-king vol.15
2014.09.10

特集1:坂本慎太郎と邦楽の詩人たち
『ナマで踊ろう』の洗練されたサウンドと過激な意味を含まさせた高度な言葉表現で、さらに評価を上げた坂本慎太郎を大特集。生い立ち、転校ばかりの小学生時代、バンドに熱中する高校時代、暗黒時代の話からゆらゆら帝国時代、彼の音楽観、政治観、自身の歴史を赤裸々に語った2万5000字インタヴュー。萩原健太、北中正和、歌人の永井祐も寄稿。また、オウガ・ユー・アスホール、森は生きているをはじめとして若手日本語ロックの論考、取材もたっぷりと掲載。

特集2:2014年、エレキングが選ぶ年間ベスト・アルバム30枚
編集部がシビアに議論を重ねて選んだベスト30枚。2014年の音楽シーンとはどのようなものだったのか。どれが真の意味で偉大な作品なのか。エイフェックス・ツインのヒットやフライング・ロータスの新作は何を意味するのか……さまざまな論点を反映させて1年を振り返る。

★ヴィジュアル・ページには、いまや「時の人」でもある、五木田智央が作品を提供!

★そして、佐々木渉(クリプトン)による新連載もスタート!

表紙写真:塩田正幸
ライター・連載:萩原健太、北中正和、永井祐、北沢夏音、岡村詩野、ブレイディみかこ、大月壮、佐々木渉、磯部涼、木津毅、倉本涼、スケートシングほか。

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