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ISBN-978-4-910511-66-5 メンフィス・アンリミテッド──暴かれる南部ソウルの真実
2024.01.17

メンフィス・ソウルはソウル・ミュージックの入口にあり、
なおかつ出口にあるようなそんな音楽だった──

日本におけるソウル・ミュージック研究の第一人者が解き明かす、
メンフィス・ソウルの奥深い世界
著者10年ぶりの書き下ろし!

オーティス・レディングとO・V・ライトの、
ほぼ同時に録音されたひとつの曲の謎を巡る南部ソウルの物語

四六判/ソフトカバー/320頁

著者
鈴木啓志(すずき・ひろし)
音楽と物理をこよなく愛する男。ソウル・ミュージックとのかかわりは深く、1964年高校2年の頃からのめりこんだ。大学時代はブルースとソウルのファン・クラブを友人と結成。そのまま執筆と紹介に明け暮れた。昭和23年函館生まれだが、ほぼ東京っ子。おもな著書に『ブルース世界地図』(晶文社)、『R&B、ソウルの世界』(ミュージック・マガジン)、『ソウル・シティUSA~無冠のソウル・スター列伝』(リトル・モア)など多数。本書は、『ゴースト・ミュージシャン』(DU BOOKS)以来10年ぶりの書き下ろしとなる。

目次

序文 ザッツ・ハウ・ストロング・マイ・ラヴ・イズ
第1章 50年代のバンド・リーダー達
第2章 60年代に興ったダンス/インスト・ブーム
第3章 人種混交
第4章 タイムキーパー
第5章 ゴールドワックス
第6章 チップス・モーマンの仕事
第7章 ハイ・サウンド
第8章 ドラマーXの謎
第9章 オーティス・レディングはメンフィス・ソウルの王者と言い切っていいのか
第10章 ファンクの時代
第11章 サウンズ・オブ・メンフィス
第12章 メンフィス・アンリミテッド
第13章 宴のあと
あとがき

https://www.ele-king.net/books/010613/

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ISBN-978-4-910511-63-4 ele-king cine series 2023年間ベスト&2024注目映画
2023.12.12

様々な話題作・注目作が公開された2023年を振り返り、さらには公開が待たれる2024年の注目作の数々を情報通たちが厳選して紹介。

見逃してしまった2023年の重要作に改めて出会い、見逃せない2024年の注目作に備えよう!

目次

対談 ハリウッドの現在、そして映画の未来 町山智浩×宇野維正
Pick Up Review
 ただ走る映画――『レッド・ロケット』 上條葉月
 #MeToo ムーヴメントに連なる重要作――『私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?』 児玉美月
 スクリーンの向こう側にも楽園などなかった――『Pearl パール』讃 高橋ヨシキ
 ハラスメント加害者の視点――『TAR ター』 戸田真琴
 配信で絶大な人気を保つアダム・サンドラー――『バト・ミツバにはゼッタイ呼ばないから』 長谷川町蔵
 令和のグラインドハウス映画―― 『プー あくまのくまさん』 ヒロシニコフ
 昼メロ世界が描き出す映画とドラマの複雑な隔たり――『別れる決心』 三田格

アンケート 2024年間ベスト&2023年の注目作
 伊東美和/宇野維正/大久保潤/大槻ケンヂ/片刃/上條葉月/カミヤマノリヒロ/川瀬陽太/北村紗衣/木津毅/児玉美月/堺三保/佐々木敦/佐々木勝己/侍功夫/品川亮/柴崎祐二/城定秀夫/高橋ターヤン/高橋ヨシキ/田野辺尚人/月永理絵/てらさわホーク/戸田真琴/Knights of Odessa/中沢俊介/夏目深雪/ナマニク(氏家譲寿)/西森路代/長谷川町蔵/はるひさ/樋口泰人/ヒロシニコフ/藤田直哉/古澤健/堀潤之/町山智浩/真魚八重子/三田格/三留まゆみ/森直人/森本在臣/柳下毅一郎/山崎圭司/吉川浩満/涌井次郎/渡邉大輔

鼎談 「観たい映画を観るだけだから」――2023年総括&2024年の展望 柳下毅一郎×高橋ヨシキ×てらさわホーク

2024年の注目作
 2024年注目アクション映画 高橋ターヤン
 2024年の注目ホラー映画 伊東美和
 2024年注目のSF映画 堺三保
 2024年注目のアメコミ映画 てらさわホーク
 2024年公開予定 ヨーロッパ映画注目作 渡邉大輔
 アジア映画2024年注目作 夏目深雪

対談 反=恋愛映画の2023年 佐々木敦×児玉美月

*レコード店およびアマゾンでは12月15日(金)に、書店では12月25日(月)に発売となります。

https://www.ele-king.net/books/010186/

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ISBN-978-4-910511-64-1 ele-king vol.32
2023.12.07

2010年代──音楽は何を感じ、どのように生まれ変わり、時代を予見したのか
いま聴くべき名盤たちを紹介しつつ、その爆発的な10年を俯瞰する

目次

ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー
インタヴュー再び「2010年代を振り返る」(小林拓音+野田努/坂本麻里子)

特集:2010年代という終わりとはじまり

2010年代の記憶──幽霊、そして新しきものたちの誕生(野田努)
 ・入眠状態、そしてアナログ盤やカセットのフェチ化
 ・OPNからヴェイパーウェイヴへ
 ・「未来は幽霊のものでしかありえない」とはジャック・デリダの言葉だが
 ・フットワークの衝撃
 ・ナルシズムの復権とアルカ革命
 ・シティポップは世界で大流行していない
 ・そしてみんなインターネットが嫌いになった
 ・アナログ盤がなぜ重要か
 ・音楽市場の変化
 ・巨匠たち、もしくは大衆運動と音楽
オバマ政権以降の、2010年代のブラック・カルチャー(緊那羅:Desi La/野田努訳)
カニエ・ウエストの預言──恩寵からの急降下(ジリアン・マーシャル/五井健太郎訳)
絶対に聴いておきたい2010年代のジャズ(小川充)
活気づくアフリカからのダンス・ミュージック(三田格)
坂本慎太郎──脱力したプロテスト・ミュージック(野田努)
ジェネレーションXの勝利と死──アイドルとともに霧散した日本のオルタナティヴ(イアン・F・マーティン/江口理恵訳)
あの頃、武蔵野が東京の中心だった──cero、森は生きている、音楽を友とした私たち(柴崎祐二)
ネットからストリートへ──ボカロ、〈Maltine〉、tofubeats、そしてMars89(小林拓音)
ポップスターという現代の神々──ファンダムにおける聖像のあり方とメディア(ジリアン・マーシャル/五井健太郎訳)
マンブルコア運動(三田格)
BLMはUKをどう変えたのか(坂本麻里子×野田努)

ライターが選ぶ いまこそ聴きたい2010年代の名盤/偏愛盤
(天野龍太郎、河村祐介、木津毅、小林拓音、野田努、橋本徹、三田格、渡辺志保)
2010年代、メディアはどんな音楽を評価してきたのか

2023年ベスト・アルバム30選
2023年ベスト・リイシュー23選
ジャンル別2023年ベスト10
テクノ(猪股恭哉)/インディ・ロック(天野龍太郎)/ジャズ(小川充)/ハウス(猪股恭哉)/USヒップホップ(高橋芳朗)/日本ラップ(つやちゃん)/アンビエント(三田格)

2023年わたしのお気に入りベスト10
──ライター/ミュージシャン/DJなど計17組による個人チャート
(天野龍太郎、荏開津広、小川充、小山田米呂、Casanova. S、河村祐介、木津毅、柴崎祐二、つやちゃん、デンシノオト、ジェイムズ・ハッドフィールド、二木信、Mars89、イアン・F・マーティン、松島広人、三田格、yukinoise)

VINYL GOES AROUND PRESENTS そこにレコードがあるから
第3回 新しいシーンは若い世代が作るもの(水谷聡男×山崎真央)

菊判218×152/160ページ
*レコード店およびアマゾンでは12月15日(金)に、書店では12月25日(月)に発売となります。

https://www.ele-king.net/books/010177/

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ISBN-978-4-910511-61-0 SPレコード博物館──明治・大正・昭和のレコードデザイン
2023.12.07

明治から昭和30年代まで製造された日本のSPレコード(78rpm)
空前絶後のビジュアル本ついに発売!

明治時代の海外出張録音盤をはじめ、大正時代のはやり唄、昭和の流行歌やジャズソング、歴史的音源や演説などの特殊盤、更には「エロ歌謡」から「夜店レコード」と「へたジャズ!」まで、ぐらもくらぶでヒットしたアルバムカテゴリーを含むビジュアルでたどるレコードの歴史本。

レコードのデザインをテーマとし、歌謡曲レコードの鮮やかなレーベルと歌詞カードなど印刷物をカラー・ページで多数掲載。

お笑い芸人から映画俳優のレコード、2023年の朝ドラのモデルである服部良一や笠置シズ子、100年を迎える浅草オペラと忠犬ハチ公の肉声レコードなど、注目のラインナップ多数。

A5判464ページ(圧巻の2300枚のSP盤、カラー・ページ)

保利透(ほり・とおる)
1972年、千葉県生まれ。アーカイブ・プロデューサー、戦前レコード文化研究家、ぐらもくらぶ代表。過去と現代の対比を検証するというテーマのもと、戦前の音楽の素晴らしさと、録音による時代の変化をイベントやメディアを通じて伝えている。プロデュースしたSP復刻CDに『花子からおはなしのおくりもの』『踊れ!ブギウギ ~蔵出し戦後ジャズ歌謡1948-55』(ユニバーサル)、『日本の軍歌アーカイブス』『KING OF ONDO ~東京音頭でお国巡り~』『ザッツ・ニッポン・エンタテインメント・シリーズ』(ビクター)など多数。近年は戦前の録音風景を再現したCD『大土蔵録音2020』をリリースし、2021年度のミュージック・ペンクラブ音楽賞ポピュラー部門最優秀作品賞に輝いた。ラジオ出演にTBSラジオ『伊集院光とらじおと「アレコード」』など。

https://www.ele-king.net/books/010174/

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ISBN-978-4-910511-62-7 別冊ele-king ヒップホップ誕生50周年記念号
2023.10.30

いま世界でもっとも聴かれているジャンル
その生誕50周年を記念して刊行する特別号

50年分のベスト・アルバム100枚を一挙紹介

執筆:アボかど/磯部涼/荏開津広/緊那羅:Desi La/小林雅明/小渕晃/高橋芳朗/つやちゃん/野田努/長谷川町蔵/二木信/水谷聡男/三田格/渡辺志保

さらに、ライター陣が個人的に偏愛するレコード紹介、ファッションの変遷など、ヒップホップ/ラップが好きなら落とせない永久保存版

菊判220×148/160ページ

目次

ヒップホップ・ファッションの変遷

HIP HOP 50 ~Daily Operation~
ヒップホップ誕生50周年を祝う。
世界中の日常に溶け込んだ最強カルチャー (小渕晃)

Columns
この夏、ニューヨークで感じた、女性とヒップホップの50年 (渡辺志保)
ヒップホップ生誕50周年に思う「最高の一曲」 (高橋芳朗)
グレッグ・テイト「三〇歳になったヒップホップ」から考える (二木信)
緑色の誘惑──音と意味に引き裂かれながら (つやちゃん)
セックス・マシーン/ポエティック・ジャスティス (荏開津広)

100 Classics
ヒップホップ誕生50周年 50年分のベスト・アルバム100枚
文:アボかど、緊那羅:Desi La、小林雅明、小渕晃、つやちゃん、野田努、長谷川町蔵、二木信、三田格、水谷聡男、渡辺志保

50年分の私の偏愛アルバム/シングル
文:アボかど、磯部涼、緊那羅:Desi La、小林雅明、小渕晃、つやちゃん、野田努、長谷川町蔵、二木信、三田格、水谷聡男、渡辺志保

VINYL GOES AROUND PRESENTS「そこにレコードがあるから」
第2回 ヒップホップの生み出したサンプリングという芸術 (水谷聡男×山崎真央)

執筆者プロフィール

https://www.ele-king.net/books/009580/

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ISBN-978-4-910511-60-3 『マーベルズ』とマーベル映画の15年(ele-king cine series)
2023.10.24

これ一冊で予習は万全!
MCU新作『マーベルズ』に備えるマーベル映画とマーベル・コミックの世界!

いまや世界最大の映画フランチャイズとなって久しいMCU(マーベル・シネマティック・ユニヴァース)。その最新作はマーベル史上最強のヒーロー、キャプテン・マーベルと新世代の仲間たちによる「マーベルズ」が登場! この公開に先駆け、ele-king cine seriesではMCUの15年を改めて振り返ります。

2008年の『アイアンマン』から25年。フェーズ1から現在のフェーズ5まで、30作以上にのぼる映画が制作され、近年ではドラマでの展開も開始。

いよいよ全貌を把握するのも難しくなってきた今こそあらためてMCUの25年を総まとめ、新作に備えてこれ一冊で予習も万全!

目次
イントロダクション
原作に見る『マーベルズ』登場人物たち 中沢俊介
対談 MCUを振り返る――奇跡の15年 光岡三ツ子 森直人

Filmography
■Phase1 前代未聞のプロジェクト胎動期 長谷川町蔵
■Phase2 騒ぎの前の静けさ 真魚八重子
■Phase3 時代と並走した爆発力 森直人
■Phase4
ワンダビジョン 光岡三ツ子
キャプテンの盾の行方――『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』 侍功夫
マルチバースでも魅せる愛されヴィラン――『ロキ』 真魚八重子
破竹の勢いの追憶――『ブラック・ウィドウ』 中沢俊介
ファン心をくすぐる「もしも」のショートストーリー――『ホワット・イフ…?』 侍功夫
香港映画へのオマージュに溢れたアクション見本市――『シャン・チー/テン・リングスの伝説』 高橋ターヤン
来たるべき「映画的世界(シネマティック・ユニバース)」――『エターナルズ』 佐々木敦
新旧ホークアイの逃走劇――『ホークアイ』 侍功夫
大人になったピーター・パーカー――『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』 長谷川町蔵
多重人格ヒーローの異色作――『ムーンナイト』 侍功夫
モックアップ・マッシュアップ・オール・アット・ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ――『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』 ヒロシニコフ
『ミズ・マーベル』 光岡三ツ子
父権の外で立ち上がるコメディ――『ソー:ラブ&サンダー』 木津毅
愛らしい小品――『アイ・アム・グルート』 侍功夫
メタなコメディ――『シー・ハルク:ザ・アトーニー』 侍功夫
よみがえる古典ホラーの世界――『ウェアウルフ・バイ・ナイト』 侍功夫
アフリカと中南米の激突『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』 長谷川町蔵
心温まるクリスマス・ストーリー――『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル』 侍功夫
■Phase5
バカが量子にやって来る――『アントマン&ワスプ:クアントマニア』 ヒロシニコフ
爽快な大団円――『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』 てらさわホーク
ニック・フューリーとその苦境――『シークレット・インベイジョン』 てらさわホーク

対談
マーベル映画と「正義」――マルチバース・サーガが表す「弱さ」と「継承」 杉田俊介 藤田直哉
Column
MCU以前のアメコミ映画 中沢俊介
MCU映画のサントラ 長谷川町蔵
世界ヒーロー紀行 ヒロシニコフ
対談
マーベルとDC――混迷するアメコミ映画の現在地 柳下毅一郎 てらさわホーク

https://www.ele-king.net/books/009571/

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ISBN-978-4-910511-56-6 別冊ele-king アンビエント・ジャパン
2023.09.29

日本のアンビエント~環境音楽を大特集

featuring
細野晴臣/坂本龍一/吉村弘/横田進/畠山地平/冥丁/SUGAI KEN
interview
デイヴィッド・トゥープ/スペンサー・ドーラン/ZAK

日本のアンビエント名作選125
AMBIENT KYOTO 2023
Off-Tone/みんなのきもち

菊判220×148/192ページ

——
★AMBIENT KYOTO 2023開催
2023.10.6─12.24
https://ambientkyoto.com/

目次

「環境音楽」からクラブ・カルチャーを経て多様化の時代へ──日本のアンビエント概説 (三田格)
【インタヴュー】デイヴィッド・トゥープ (野田努+坂本麻里子)

■細野晴臣と坂本龍一における「アンビエント」を温ねる
アンビエント・アーティストとしての細野晴臣と坂本龍一 (三田格)
細野晴臣、アンビエントの旅行者 (ポール・ロケ/五井健太郎 訳)
細野晴臣 ambient works (三田格)
坂本龍一 ambient works (三田格)
「非同期」から聴こえてくるもの──音楽・サウンド・ノイズ (高橋智子)

【インタヴュー】スペンサー・ドーラン (小林拓音/青木絵美 訳)
「kankyō ongaku」の発明 (ポール・ロケ/五井健太郎 訳)
アール・ヴィヴァンとその時代 (立花幸樹)

横田進とレイヴの時代 (野田努)/横田進 selected discography
アンビエントの精神を具現化する、野外フェスティヴァル〈Off -Tone〉 (野田努)
トランス集団「みんなのきもち」が試みるアンビエント・パーティ (yukinoise)
日本のヒップホップとアンビエント (二木信)

【インタヴュー】畠山地平 (三田格)/畠山地平 selected discography

特別寄稿 冥丁/SUGAI KEN
五・七・五を聴く──ケージの音楽と俳句 (高橋智子)
たゆたう、アンビエント/環境・ミュージック/音楽 (北條知子)
アンビエント・ジャパン選書 (野田努)

■日本のアンビエント・ディスクガイド78選
(三田格、野田努、小林拓音、デンシノオト、河村祐介)

■AMBIENT KYOTO 2023 ガイド
【インタヴュー】中村周市/ZAK

執筆者プロフィール

https://www.ele-king.net/books/009531/

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ISBN-978-4-910511-18-4 [新版]ジャスト・ライド──ラディカルで実践的な自転車入門
2023.09.08

自転車界の常識を覆す
革命的自転車マニュアル、
新版にて再登場!

自転車乗りにとっての
本当に必要な装備と知識とは何か
実は不要なモノとは、
フェイクな情報とは何か
アメリカ西海岸発のちょっと過激でユーモラスで、
魅力たっぷりの文章で書かれた自転車入門のベストセラー

アメリカで、人気自転車コラムニストであり、自転車ブランドのリヴェンデルを主宰する米自転車界のカリスマ、グラント・ピーターソンによる、自転車界の常識を覆す、自転車入門ガイド。
自転車の乗り方、必要な装備 (必要だと言われているが、実は不要な装備)、安全性の考え方、健康とフィットネスにおいて自転車はどこまで有効なのか、必要なアクセサリーとは何か、より安く効率的な洗車の仕方、そして自転車哲学まで。自転車界で言われている常識を覆しながら、実践的な知恵や情報を惜しみなく提案する。
私たち、レーサーでもない趣味の自転車乗りは、レーサーよりももっと自由に、もっとお洒落に自転車を楽しめるという特権がある。自転車に関する間違った知識を払拭し、自転車がボロボロになるまで乗りこなそう!

グラント・ピーターセン Grant Petersen
サンフランシスコの自転車メーカー、リヴェンデル(Rivendell)の設立者。ライターとしては『Bicycling』、『Outside』、『Men’s Journal』など、多くのメジャーなアウトドア雑誌/自転車雑誌に寄稿。著書に『Eat Bacon, Don’t Jog: Get Strong. Get Lean. No Bullshit.』(2014年)がある。

沼崎敦子 Atsuko Numasaki
上智大学新聞学科卒。主な訳書に『R.E.M.ストーリー』、『ガンズ・アンド・ローゼズ』、『プリンス A POP LIFE』、『自伝 裸のジョージ・マイケル』、『トゥルー・カラーズ シンディ・ローパー自伝』、『トータル・パフォーマー ローリー・アンダーソン』など多数。ちなみに本人はバイクライダーでなくジョガー。

BLUE LUG
東京に3店舗構える自転車屋。Rivendell の取り扱いは2014 年から。著者であるグラントから直接教えを乞い、技術はもとより、思想を学ぶ。自転車屋としての日々の修理・メンテナンス業務のかたわら、Just Ride な考え方の普及に尽力。もちろん Rivendell の自転車の購入も可能。
https://bluelug.com/

https://www.ele-king.net/books/008654/

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ISBN-978-4-910511-57-3 K-PUNK 夢想のメソッド──本・映画・ドラマ
2023.09.08

マーク・フィッシャー評論選集
文学/映画/ドラマ編

 私たちの生をむしばむ、政治的、心理的、対外的、対内的な抑圧に立ち向かい、聡明で、常に燃え続け、獰猛な激しさをもって今日における「失われた未来」を調査し、知性を磨く努力を怠らなかった思想家、マーク・フィッシャー。21世紀でもっとも重要な政治的テクストであり、すべての人にとっての必読書『資本主義リアリズム』を上梓し、1979年以降の資本主義が独自の「リアリズム」様式を押しつけ、それが左派リベラルにおいても内面化されていることを暴きながらも、社会主義という、いまとなっては「リアリズム」を喪失した大義を捨てずに思考し続けた批評家。スラヴォイ・ジジェク、ラッセル・ブランド、オーウェン・ジョーンズらが絶賛し、マーク・スチュアートやベリアルをはじめ多くのミュージシャンに刺激を与えた思想家。
 ポスト左翼がブレグジットに直面した際に、旧来の左翼の惰性を非難し「右傾化」することが「大人」だとされたときも、マーク・フィッシャーはその惰性をどうしたら脱却できるのかと向き合い、安易な「右傾化」に同調することもなかった。
 アカデミックになることなく、つねにポピュラー・ミュージックや映画、大衆文学を出発点としながら大衆迎合主義に陥ることも回避しつづけてきた知性の、彼の人気を決定づけた原点にしてすべて──それが彼の伝説のブログ『K-PUNK』だった。
 その『K-PUNK』から精選されたコレクションが全三冊に分けられ、ついに翻訳刊行される。まずはその第一弾は「文学/映画/ドラマ編」。序文はサイモン・レイノルズ。
 幸いなことに、こうして私たちは彼の文章に立ち返ることができるし、その文章のなかには、情熱的で、たとえどんなに悲観的になろうとも、未来を諦めてはいないマーク・フィッシャーがつねにいるのだ。

本書に登場する作家や作品など:
カフカ、W・S・バロウズ、J・G・バラード、スティーヴン・キング、マーガレット・アトウッド、パトリシア・ハイスミス、デイヴィッド・ピース、トニ・モリスン、カズオ・イシグロ、リチャード・マシスン、クリストファー・ノーラン、デヴィッド・クローネンバーグ、『スター・ウォーズ』、『シャイニング』、『ブレイキング・バッド』、『トイ・ストーリー』、『ウォーリー』、『バットマン』、『ターミネーター』、『アバター』、『ハンガー・ゲーム』、ブライアン・フェリー、ジョイ・ディヴィジョン、ほか多数

マーク・フィッシャーの『K-PUNK』ブログは一世代の必読書だった。
──『ガーディアン』
誰にとっても理にかなった新しい世界を発明するための不可欠なガイドブックである。
──ホリー・ハーンドン(電子音楽家)
フィッシャーは、この時代のもっとも信頼できるナヴィゲーターである。
──デイヴィッド・ピース
今世紀、これほど興味深い英国人作家は現れていない。
──『アイリッシュ・タイムズ』
21世紀の文化批評の書き方の入門書。
──『LA レビュー・オブ・ブックス』
当代の文化は、公衆的なるものの概念および知識人の姿、その双方を排除してしまった。かつて──物理的/文化的の両面で──公共の場だったものは、いまや遺棄されたか、広告の植民地と化している。阿呆な反知性主義が支配し、それに声援を送る多国籍企業に雇われた私立高学歴の売文家は、退屈した読者に対し、あなたがたはわざわざ相互受動的な朦朧状態から目覚める必要はありません、と安心させる。後期資本主義の文化労働者によって内面化され、広められた非公式の検閲は、スターリン主義のプロパガンダ長官すら人々に強制できたらどんなに素晴らしいだろうと夢見るほかない、陳腐な順応主義を生み出す。
(本書より)

目次

序文 (サイモン・レイノルズ)
編者からのはしがき (ダレン・アンブローズ)
なぜKか?

第一部
夢を見るためのメソッド:本

本のミーム
空間、時間、光、必要なもののすべて──『J・G・バラード特集』(BBC4)についての考察
私はなぜロナルド・レーガンをファックしたいのか
移動遊園地の色鮮やかなスウィング・ボート
退屈の政治学とは?(バラードのリミックス2003)
あなたのファンタジーになりたい
ファンタジーの道具一式:スティーヴン・マイゼルの「非常事態」
J・G・バラードの暗殺
不安と恐怖の世界
リプリーのグラム
夢を見るためのメソッド
アトウッドの反資本主義
トイ・ストーリーズ:あやつり人形、人形、ホラー・ストーリー
ゼロ・ブックスの声明

第二部
スクリーン、夢、幽霊:映画とテレビ

ひとさじの砂糖
あの人は僕の母さんじゃない
ナイジェル・バートン、起立しなさい
ポートメイリオン:理想の生き方
ゴルゴタの丘の唯物主義
この映画じゃ僕は感動しない
第三帝国ロックンロールの恐怖とみじめさ
我々はすべて欲しい
ゴシックなオイディプス王:クリストファー・ノーランの『バットマン ビギンズ』における主体性と資本主義
夢を見るとき、我々は自分たちをジョーイだと夢見るのか?
クローネンバーグの『イグジステンズ』の覚書
撮影したから自分で思い出す必要はない
マルケルの幽霊と第三の道のリアリティ
反アイデンティティ政治
「あなたは昔からずっとここの管理人です」:オーバールック・ホテルの幽霊的空間
カフェ・チェーンと捕虜収容所
理由なき反抗
廃墟のなかの歴史家ロボット
『マイク・タイソン THE MOVIE』評
「彼らは彼らの母親を殺した」:イデオロギーの症状としての『アバター』
雇用不安と父権温情主義
贈り物を返品すること:リチャード・ケリーの『運命のボタン』
社会への貢献
「とにかく気楽に構えてエンジョイしましょう」:BBCに登場した被投性
『スター・ウォーズ』は最初から魂を売り飛ばしていた
ジリアン・ウェアリングの『Self Made』評
バットマンの政治的な右派転向
敵は誰かを思い出せ
善悪の彼岸:『ブレイキング・バッド』
階級の消えたテレビ放送:『Benefits Street』
味方してしまう敵:『ジ・アメリカンズ 極秘潜入スパイ』
手放す方法:『LEFTOVERS/残された世界』、『ブロードチャーチ 〜殺意の町〜』、『ザ・ミッシング 〜消えた少年〜』
英国風刺の奇妙な死
『ターミネーター:新起動/ジェニシス』評
名声が建てた家:『セレブリティ・ビッグ・ブラザー』
アンドロイドを憐れんで:『ウエストワールド』のねじれた道徳観

索引

https://www.ele-king.net/books/009508/

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ISBN-978-4-910511-54-2 男が男を解放するために 非モテの品格・大幅増補改訂版
2023.09.08

山上徹也への応答を起点に「弱者男性」論を問い直す
「弱者男性」論の第一人者による名著、渾身の書き下ろしを加えて復刊!

恋愛/性体験、収入の格差や労働のつらさ、社会的地位の低さ、強要される「男らしさ」といった、現代男性をめぐる生きづらさについて真摯に考察し、2016年に刊行され大きな話題を呼んだ『非モテの品格』(集英社新書)。

この名著がオリジナルの10万字に9万字の大幅増補を加えて復刊!
山上徹也容疑者への応答を起点として「弱者男性」論をあらためて考え直す集大成!

目次

増補改訂版・まえがき

第一章 男にとって弱さとは何か?
自分の弱さを認められない、という〈弱さ〉/男たちの自己嫌悪──フェミニストたちの死角/男性は女性よりも自殺しやすいのか?/「男性特権」を自己批判する、その先へ/男性たちは自分の性愛を語ってこなかった/「男の子」に産んで申し訳ない、という気持ち/メンズリブを再起動する/男であることのアポリア

第二章 男のルサンチマンについて──非モテの品格?
雇用・労働問題とジェンダー構造/男性たちのアイデンティティ・クライシス/マジョリティ男性たちのねじれた被害者意識/男性たちの非正規雇用問題/正規vs.非正規という「にせの対立」/「非モテ」とは何か?/「誰からも愛されない」ということ/非モテの三類型/性的承認とアディクション/男の厄介なルサンチマン問題/ニーチェとルサンチマン/つらいものはつらい。淋しいものは淋しい。/ルサンチマンをさらに掘り進める/男の自己批判(私語り)の危うさ/開かれた問い直しへ/「草食系男子」への大いなる誤解/承認欲求・自己肯定・自己尊重/

補論① 認められず、愛されずとも、優しく、幸福な君へ

第三章 男にとってケアとは何か──クィア・障害・自然的欲望
ケアワーカーたちがケアを必要とする/「依存」は例外ではない/子育ての不思議さ/「一緒に頑張ろう」/ALSの青年のケア経験/ケアが社会化されていく/日常的な風景を「見る」ということ/内なる弱さに向きあう、という怖さ/歪んだ支配欲を見つめる/子どもの看病の経験から──弱いのはどちらか/ある自閉症の青年とそのお母さん/障害者支援の歴史から学んだこと/生きること、遊ぶこと、働くこと/ただの〈男親〉になるということ/自分の欲望を学び直す─脳と神経/寄り添われて眠るという経験/産む行為の重層性/「植物人間」とは誰のことか?

補論② 弱く、小さき者から

集英社新書版・あとがき

第四章 弱者男性たちは自分を愛せるか──インセル論のために
「弱者男性」をあらためて問い直す/インセルのグローバルな氾濫/叛乱?/覚醒するインセルたち?/インセルにとって自己愛とは何か/残余/残りものとしての弱者男性たち/欲望をめぐる政治というラディカルなセルフラブ/「巨大なブルシット」としてのニヒリズム/インセルライト/インセルレフト/インセルラディカル/男性内格差の問題/ポスト男性学的なジレンマをめぐって/ラディカルな無能さのリブに向けて/男たちも自分を愛して良い!

第五章 男性たちは無能化できるか──水子弁証法のために
承認/再分配/政治/差別論と能力主義のジレンマ/現代のプレカリアートたちの交差的な階級政治/ポスト資本主義的な欲望/メンズリブ的なメランコリーと向き合う/ギレルモ・デル・トロの「怪物」たち/男性たちの「ぬかるみ」/メリトクラシーと男性の無能性/ハイパーメリトクラシー/男性たちの無能弁証法/無能な者たちのストラグル──『火ノ丸相撲』/水子弁証法とは何か

増補改訂版・あとがき

https://www.ele-king.net/books/009507/

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