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【イベントレポート】蜷川実花×三宅純登壇!9/19(木)『人間失格 太宰治と3人の女たち』公開記念スペシャル・ナイト
2019.09.20
EVENT REPORT
昨夜、代官山のライブハウス「晴れたら空に豆まいて」で開催された映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』の公開記念&サントラ発売記念リスニング&トークセッション。蜷川実花監督と音楽を手掛けた三宅純らが登壇し、大盛況の中3時間に及んだ同イベントのオフィシャル・レポートをお届けします!
『人間失格 太宰治と3人の女たち』公開記念スペシャル・ナイト
Listening & Talk Session 三宅純 with 蜷川実花
【日程】9月19日(木) 19:30~
【会場】代官山 晴れたら空に豆まいて
【登壇】蜷川実花(監督)、三宅純(音楽)、池田史嗣(プロデューサー)、高石真美(音楽プロデューサー)
9月13日の公開から、蜷川実花監督の描く圧倒的な映像の美しさや、太宰演じる小栗旬の艶めかしさ、さらには宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみ演じる女性たちの凛とした佇まいなど、大きな話題を呼んでいる本作。映画公開とサウンドトラックアルバムリリースを記念したトークイベントに、蜷川実花監督、音楽を担当した三宅純、池田史嗣プロデューサー、高石真美音楽プロデューサーが登壇した。台本も打ち合わせもなしで始まったフリートークで、蜷川監督は三宅との出会いについて約20年前の出来事を振り返る。「仕事で訪れたBEAMSでもらったBEAMS RECORDSに入っていた曲がすごく気に入ってしまって『誰の曲か分からないけどすごく好き!』と、私がパルコで行った展示会のために作った映像の音楽に使用したいと思ったんです。どうやって交渉したのか覚えていないのですが、なんとかたどり着いて使わせていただいたんです」。
しかし、そこから二人の交流はなかったというが、蜷川監督は「今回、太宰治を題材にするというとき、3人の女性の三様の在り方の面白さが現代の女性に通じると思った」と作品に取り組む際のコンセプトを述べ、音楽に関しては「三宅さんの楽曲だとうっすら確信を持っていて、プレイリストでずっと聞きながら脚本開発をしていた」という。さらに、パリコレで偶然三宅と席が隣になったことで「お願いしたいことがあるんです」と三宅に本作で音楽を担当してもらえないか打診したという。
三宅は「まったくいらしていると想定していなかったので」と驚きがあったというと「本当に20年ぶりぐらいでしたが、そのときこの映画の話をされたんです」と、パリコレの再会が、本作参加へのきっかけだったことを明かす。蜷川監督から「三宅さんにお願いしてみました」と聞いたプロデューサーの池田は「いつかご一緒してみたいと思っていたのですが、日本映画で三宅さんに依頼するのはハードルが高いイメージがあったので、蜷川監督から聞いたときは、『どうやってアプローチしたんだろう』びっくりしました」と世界的に活躍する三宅への意外なオファーの仕方に驚きを隠せない様子だった。
「実花さんの色があるというのは知っていた」という三宅が、監督に提案した曲や実際に使われた曲を、本編映像を流しながらトークが展開。三宅は「最初に蜷川監督が映像に当てて入れてくれた曲を参考にしながらも、僕はパンチを繰り出して納得するタイプなので」と自らのアイデアも積極的に提案したという。蜷川監督も「三宅さんは、基本真逆の提案で、どれもパンチが効いていて衝撃がすごい」と感嘆していたというと「観ていただけると分かると思いますが、同じ映像やセリフでものせる音楽によってはまったく印象が変わるんですよね」と映画における音楽の力を再認識したとしみじみ。
特に宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみ演じる女性たちのラブシーンには「それぞれ意味のあるもの」と強いこだわりを持って臨んだという蜷川監督は「かなり(演出が)細かかったようで、アクション監督と呼ばれていました」と苦笑い。三宅も、蜷川監督の独創的な映像表現に呼応するように、さまざまな角度から作品を彩る音楽を提案していったという。「サントラっていつもどういうイメージにしていくかがすごく難しい」という三宅だが「今回は(監督の指示が)明確化されていてとても分かりやすかった」と話すと、蜷川監督は「期待感はきっと伝わってましたよね!もともと大好きだし、お願いする際は圧倒的な信頼があるので細かくオーダーしなくてもよかった」と全幅の信頼を置いていた様子。
トークイベントは、3時間近くにおよぶ大盛況ぶり。クライマックスシーンで使用されたある楽曲について、「この曲をあてた瞬間に物語が女たちのものになるということがハッキリした。もしこの曲が使えなかったらどうしようかと思って」と蜷川監督は振り返り、池田プロデューサーも「ある意味悲惨なはずなのに、観終わって爽快に終われるのは楽曲のおかげ」と話しつつ、「蜷川監督の映画は画の濃度が尋常じゃない。そこに音楽が寄り添うのか拮抗するのかという中で、(三宅の音楽は)画に全然負けてないし、映画が何倍もの力になった。レコーディングで震えたのは初めて」と絶賛。「めちゃくちゃ楽しかった!」と蜷川監督も、三宅との仕事について「なんて贅沢なんだろうって。絶対大好きな人としかやりたくなかったので、本当にご一緒出来てよかったと思う。自慢です!」と終始笑顔だった。
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◆大ヒット上映中!
© 2019「人間失格」製作委員会
映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』 <R15+>
監督:蜷川実花
小栗旬 宮沢りえ 沢尻エリカ 二階堂ふみ
成田凌 / 千葉雄大 瀬戸康史 高良健吾 / 藤原竜也
脚本:早船歌江子 音楽:三宅純 プロデューサー:池田史嗣
主題歌:東京スカパラダイスオーケストラ「カナリヤ鳴く空feat.チバユウスケ」(cutting edge/JUSTA RECORD)
制作:2019「人間失格」製作委員会
企画:松竹/配給:松竹 アスミック・エース
© 2019「人間失格」製作委員会
公式HP: http://ningenshikkaku-movie.com/
公式Twitter、Instagram: @NSmovie2019
<ストーリー> 男と女に起こることのすべてがここにある
天才作家、太宰治。身重の妻・美知子とふたりの子どもがいながら恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返すー。その破天荒な生き方で文壇から疎まれているが、ベストセラーを連発して時のスターとなっていた。太宰は、作家志望の静子の文才に惚れこんで激しく愛し合い、同時に未亡人の富栄にも救いを求めていく。ふたりの愛人に子どもがほしいと言われるイカれた日々の中で、それでも夫の才能を信じる美知子に叱咤され、遂に自分にしか書けない「人間に失格した男」の物語に取りかかるのだが・・・。
今、日本中を騒がせるセンセーショナルなスキャンダルが幕を明ける!
◆オリジナル・サウンドトラック発売中!
三宅純
映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』オリジナル・サウンドトラック
PCD-27042
「三宅純さんほどの世界的才能を本作でお迎えできたこと、
蜷川実花監督共々、心から光栄に思います。
蜷川監督&近藤龍人カメラマンが織り成す豪華絢爛なビジュアルに対し、
良い意味で一歩も引けを取らない、類稀な名曲の数々。
圧倒的な独創性を持つ三宅さんの音楽により、
この映画の持つ力が、何倍にも増幅したように思います。
是非ご堪能くださいませ」
―池田史嗣(「人間失格 太宰治と3人の女たち」プロデューサー)