メディア: BOOKリリース情報

ISBN-978-4-909483-00-3 ele-king vol.22
2018.06.20

これは、「音楽が世界をどのように見ているか」という特集である。

特集1:加速するOPNとアヴァン・ポップの新局面

昔の「良かった」時代への郷愁をぶっちぎり、ポップ・ミュージックは最先端に向かって疾駆する。坂本龍一のリミックス・アルバムへの参加、カンヌ映画祭でのサウンドトラック賞の受賞。着実にアップデイトしているOPNが満を持してポップ・アルバムを完成させた! 間違いなく2018年の話題作となるであろうこの新作を中心に、ポップ・ミュージックにおける先鋭性について特集します。いわゆるアヴァン・ポップと呼ばれる音楽──ポップとは保守的な音楽を意味するようになった現代だからこそ、ビートルズの「トゥモロウ・ネヴァー・ノウズ」に端を発した、ポップとアヴァンギャルドの関係を特集します。
巻頭のOPN ロング・インタヴューに加え、アヴァン・ポップの代名詞とも言えるステレオラブのレティシア・サディエール、知性派の代表としてドイツからはマウス・オン・マーズ、7月に驚異的な新作を控えるダーティ・プロジェクターズのインタヴューも掲載。さてと……OPNは21世紀のブライアン・イーノたりうるのか?

 

特集2:アフロフューチャリズム

チーノ・アモービと彼のレーベル〈NON〉の登場は、長きブラック・ミュージック史における衝撃です。彼らの過激なテクノ・サウンドとその政治性は、知性で武装するアフロ・ディアスポラ・ミュージックの新たなはじまりと言えるでしょう。彼らは世界を変えようとしています。彼らの音楽の根底には、ポール・ギルロイの『ブラック・アトランティック』とデトロイトのドレクシアがあります。彼らのコンセプトにはアフロフューチャリズムが横たわっています。
チーノ・アモービのインタヴュー、ドレクシア再考、ブラック・カルチャーにおける知性と抵抗の系譜、アヴァン・ポップとアフロフューチャリズムを繋ぐクラインのインタヴュー、そしてポール・ギルロイからコドウォ・エシュン、マーク・フィッシャーからニック・ランドまで、音楽に大きな影響を与えているイギリス現代思想の概観──希望なき時代を生きる希望の音楽の大特集です。

 

contents

特集1:加速するOPNとアヴァン・ポップの新局面

preface OPNに捧げる序文 (樋口恭介)
interview ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー (三田格/坂本麻里子)
column 私の好きなOPN(佐々木敦、坂本麻里子、河村祐介、八木皓平、松村正人、木津毅、デンシノオト、小林拓音、野田努)

アヴァン・ポップの新局面

interview レティシア・サディエール(ステレオラブ) (イアン・F・マーティン/五井健太郎)
interview ダーティ・プロジェクターズ (木津毅+小林拓音/坂本麻里子)
interview ヤン・セント・ヴァーナー(マウス・オン・マーズ) (三田格/坂本麻里子)
column ホルガー・シューカイ (松山晋也)
column ブライアン・イーノ (小林拓音)
column 坂本龍一 (細田成嗣)
column グレン・ブランカ (松村正人)
column アーサー・ラッセル (野田努)
column 「前衛」と「実験」の違いについて (松村正人)
avant-pop disc guide 40 (三田格、坂本麻里子、デンシノオト)

CUT UP informations & columns

HOUSE(河村祐介)/TECHNO(行松陽介)/BASS MUSIC(飯島直樹)
/HIP HOP(三田格)/POPS(野田努)/FASHION(田口悟史)
/IT(森嶋良子)/FILM(木津毅)/FOOTBALL(野田努)

特集2:アフロフューチャリズム

column 周縁から到来する非直線系 (髙橋勇人)
interview チーノ・アモービ (髙橋勇人)
column ドレクシアの背後にあるモノ (野田努)
interview クライン (小林拓音/米澤慎太朗)
column 未来を求めて振り返る (山本昭宏)
interview 毛利嘉孝 (野田努+小林拓音)
afrofuturism disc guide 35 (野田努、小林拓音)

REGULARS

幸福の含有量 vol. 1 (五所純子)
乱暴詩集 第7回 (水越真紀)
東京のトップ・ボーイ 第1回 (米澤慎太朗)
音楽と政治 第10回 (磯部涼)

read more

ISBN-978-4-907276-97-3 平岡正明論
2018.05.28

“よみがえる、戦後最大スケールの思考

『ジャズより他に神はなし』『ジャズ宣言』『チャーリー・パーカーの芸術』などのジャズ評論で知られるほか、政治思想、第三世界革命、犯罪、水滸伝、中国人俘虜問題、歌謡曲、映画、極真空手、河内音頭、大道芸、浪曲、新内、落語……と数多くのテーマに空前絶後のスケールで取り組んだ批評家・平岡正明。

本書では、その生涯と著作をたどる「本章三十六段」、120冊以上にのぼる全著作から厳選した「著作案内三十六冊」、すぐに使えるパンチラインを集めた「マチャアキズム・テーゼ三十六発」という108項目から、平岡の思想を紐解きます。

長く続くポスト・モダンの時代にあって、つねに世界規模・100年規模のスケールで「民衆の力」という「大きな物語」に全身で取り組んできた、その大思想の全貌がいまよみがえる!

●著者紹介
大谷 能生(おおたに よしお)
1972年生まれ。横浜在住。
音楽(サックス・エレクトロニクス・作編曲・トラックメイキング)/批評(ジャズ史・20世紀音楽史・音楽理論)。96年~02年まで音楽批評誌「Espresso」を編集・執筆。菊地成孔との共著『憂鬱と官能を教えた学校』や、単著『貧しい音楽』『散文世界の散漫な散策 二〇世紀の批評を読む』『ジャズと自由は手をとって(地獄に)行く』など著作多数。
音楽家としてはsim、mas、JazzDommunisters、呑むズ、蓮沼執太フィルなど多くのグループやセッションに参加。ソロ・アルバム『「河岸忘日抄」より』、『舞台のための音楽2』をHEADZから、『Jazz Abstractions』をBlackSmokerからリリース。映画『乱暴と待機』の音楽および「相対性理論と大谷能生」名義で主題歌を担当。チェルフィッチュ、東京デスロック、中野茂樹+フランケンズ、岩渕貞太、鈴木ユキオ、大橋可也&ダンサーズ、室伏鴻、イデビアン・クルーなど、これまで50本以上の舞台作品に参加している。
また、吉田アミとの「吉田アミ、か、大谷能生」では、朗読/音楽/文学の越境実験を継続的に展開中。山縣太一作・演出・振付作品『海底で履く靴には紐がない』(2015)、『ドッグマンノーライフ』(2016/第61回岸田戯曲賞最終選考候補)では主演をつとめる。『ホールドミーおよしお』(2017/CoRich舞台芸術まつり!2017春演技賞受賞)。”

“■目次

前書

本章 平岡正明論 三十六段
Ⅰ.
1.崩れた状態の記述
2.きんたまの使用法
3.暴力装置としての韃靼人
4.ジャズの組織論/プロレタリアート文化とは何か?
5.六〇年代ジャズ・シーンの概観/コルトレーン神学批判
6.アカと黒/「第三世界」の浮上
Ⅱ.
7.マルクス&エンゲルス/ブルジョア革命と資本主義
8.レーニン&トロツキー/帝国主義と永久革命
9.ブンドによる日本戦後過程の分析
10.高度成長期におけるあらたな階級形成
11.武装のための理論武装
12.あらゆる犯罪は革命的である
Ⅲ.
13.反面同志の死
14.西郷隆盛における永久革命
15.『日本人は中国で何をしたか』/『中国人は日本で何をされたか』
16.群盗世に充てり/『水滸伝 窮民革命のための序説』
17.闇市テーゼについて/『南方侵略論』
18.『石原莞爾試論』/帰還者たち
Ⅳ.
19.霊感のあらたな源泉/ディスク・ジョッキーと極真道場
20.What is 「全冷中」?
21.歌の情勢はどのようにすばらしいのか?
22.「山口百恵は菩薩である」
23.美空ひばりの芸術
24.大歌謡論/「俺の独裁」
Ⅴ.
25.大山倍達を信じよ/極真空手という体系
26.変態性と反体制/不具者結合の法則
27.「過渡期世界論」を読む
28.祭と縁/ヨコハマ・野毛の平岡正明
29.「平民文学」の系譜/平岡的六〇年代文学論
30.浪曲的/新内的
Ⅵ.
31.バードとマイルス/ビバップ革命の射程距離
32.記憶の技法/『昭和ジャズ喫茶伝説』
33.『志ん生的、文楽的』/道化の戦闘性について
34.「シュルレアリスム落語宣言」/幻想の長屋共同体
35.マチャアキズム・テーゼの魔界
36.黒人大統領誕生をサッチモで祝福するとは?/二一世紀のブラック・マーケットに向けて

マチャアキズム・テーゼ三十六発

平岡正明著作案内三十六冊

後書

平岡正明著作リスト”

read more

ISBN-978-4-907276-98-0 別冊ele-king カマシ・ワシントン/UKジャズの逆襲
2018.05.28

“USのカマシ・ワシントン、UKのシャバカ・ハッチングス。役者は揃った。アフロ、カリブ、そしてヒップホップやR&Bをも飲み込みながら、いままさに新世代がJAZZを更新する!

あたかもジャズと呼ばれないことを良しとし、常識や権威、伝統の外側で、いまものすごい勢いで拡張している。名高い歴史を誇る英国ジャズ史において、彼ら・彼女らは、期待を裏切ることで世界を広げている──ようこそ21世紀のUKジャズへ! いまもっとも熱い南ロンドンのシーンを中心にお届けします!”

“■ロング・インタヴュー
カマシ・ワシントン──地上と楽園、スピリチュアル・ジャズ曼荼羅

■特集:UKジャズの逆襲
・UKジャズ史──それはいかに根付き、発展したのか
・UKジャズ人脈図
・21世紀UKジャズ・ディスク・ガイド80枚

INTERVIEW
シャバカ・ハッチングス──ブラック・アトランティック大航海
ザラ・マクファーレン──当世UK風ジャズ・シンガー、レゲエを歌う意味
カマール・ウィリアムス──南ロンドン・ペッカム発、ジャズ・ファンク物語
ジョー・アーモン・ジョンズ──期待のピアニスト、その若々しい混交とハーモニー

COLUMNS
トゥモローズ・ウォリアーズ──UKジャズの重要拠点
トニー・アレンとジャズではないジャズ
UKにおけるサン・ラー
ジャズ・ロックの同心円
新世代ソウル──キング・クルール以降のシンガーたち
ブロークン・ビーツなる出発点
デトロイトとUKジャズの関係
グライムからハウス、ジャズへ
電子音楽家としてのエヴァン・パーカー

■特集:変容するニューヨーク、ジャズの自由
・NYジャズ人脈図
・NYジャズ・キーワード(アンソニー・ブラックストンからウィリアム・パーカーまで)
・NYジャズ・ディスク・ガイド30枚
・対談:多田雅範×益子博之”

read more

ISBN-978-4-907276-99-7 XIE’S CLUB BOOK ~鴨沢祐仁イラスト集~
2018.05.21

“雑誌『ビックリハウス』の表紙や、マンガ雑誌『ガロ』等で連載をしていた「クシー君」シリーズ他、数多くのイラストやグラフィック・デザインを手掛けていた漫画家・イラストレーター鴨沢祐仁。

その唯一無比の、オシャレでファンシーかつ形而上学的な独特のイラストは、音楽関連でも、鈴木慶一プロデュース『ビックリ水族館』『SF-サイエンス・フィクション-』のジャケットや、ムーンライダーズのトリビュート・アルバムにも採用。またシンガーソングライターの新井正人(ブランニュー・オメガトライブ)も熱狂的なファンで自身のソロアルバムのジャケに多数採用した。
今なお多くの熱狂的なファンを持つ「稲垣足穂よりタルホの世界を現している」鴨沢祐仁。
惜しくも2008年に他界した彼の没後10年を追悼し、生前に深い交流があった北原照久氏(ブリキのおもちゃ博物館館長)の協力の下現存しているカラー原画を中心に、未発表原稿「ぶりきのおもちゃのはくぶつかんのよる」(ラフスケッチ)や、貴重なメモラビリア等も多数収録した、初のイラスト集が刊行決定!!”

“■少年なのに大人
ロボットなのに人
室内なのに自然
冷たいのに可愛い
鴨沢祐仁のキュートな魅力は、対立項が絵の中で握手しているからである。
そのマジックは絵を成立させている線を見ればよく分かる。
クッキリした冷たい線描がこんなにも優しく愛らしいキャラクターを出現させる。
そのマジックが鴨沢祐仁の魅力なのである。
日本のキューティズムは、鴨沢祐仁から始まったのだ。
——————–萩原朔美(エッセイスト・映像作家 / 元 ビックリハウス編集長)

■私は、鴨沢さんの最良の絵を与えられた幸せな編集者だった。———–南伸坊

■彼が作るロゴだとか、パッケージ・デザインだとか、本当にお洒落で全部商品にしたい!って思ってしまうほどセンスが素晴らしかった。————北原照久

■稲垣足穂の世界を絵画で、カニ星雲のラヂオ放送から流れてくる音楽が、君にも聴こえるだろう?と鴨沢祐仁に誘われたわけである。————-湯浅学

XIE’S CLUB BOOK制作委員会・編
B5判 128P 定価¥2,700+税 5月23日発売 P-VINE / ele-king books
解説:南伸坊、湯浅学、北原照久

●「鴨沢祐仁とイナガキタルホの世界」展
青山ビリケン・ギャラリーにて、5/19(土)より6/3(日)まで、発売記念として開催!!
各ジャンルで活躍する作家による、鴨沢祐仁と稲垣足穂に捧げるオマージュをご高覧ください。
参加作家(敬称略/五十音順)
青木俊直/石塚公昭/オカムラノリコ/かなまち京成/コマツシンヤ/近藤ようこ/高橋キンタロー/田中六大/永野のりこ/鳩山郁子/花輪和一/ヒロタサトミ&midinette minuit/巻田はるか/南伸坊/森環/森雅之/森泉岳士/山田勇男/ユズキカズ/吉田稔美/吉田光彦/わだちず”

read more

ISBN-978-4-907276-95-9 現代プロレス入門 注目の選手から初めての観戦まで
2018.04.25

“これ一冊でいまのプロレスがわかる!

「奇跡のV字回復」を果たした新日本プロレスを中心に、「プ女子」と呼ばれる女性ファンも巻き込んで、いま新たなプロレスブームが訪れようとしています。
そんな盛り上がりをよそに「これからプロレスを見てみよう」という新たなファンのための入門書があまり見当たりません。そこで、「これ一冊でいまのプロレスがわかる」本を目指したガイドブックを刊行します!”

“巻頭インタビューには新日本プロレスの大舞台などでも活躍中の飯伏幸太選手、そして過激すぎるデスマッチ映像でお茶の間でも話題沸騰の葛西純選手のインタビューを掲載!

主要団体や現在注目の選手70人以上を掲載、初めての観戦に向けた手引き、生観戦を満喫するための便利グッズ紹介、さらには日々の生活をプロレスで満たすためのショップガイド、プロレスへの理解と愛情がさらに深まるブック&映画ガイドなど、この本で確実に「あなたの好きなプロレス」が見つかります!

 

目次

はじめに
巻頭インタビュー1 飯伏幸太
巻頭インタビュー2 葛西純
団体紹介
ローカル団体
アメリカン・プロレス(WWE)
アマチュア(学生・社会人プロレス)
今、注目の選手を一挙紹介! レスラー名鑑
タイプ別レスラー紹介
レジェンドレスラー
チーム・ユニットで構図が見えてくる
Column プロレスとアパレル レスラーとSNS
Column レスラーになるには
Column プロレス好きの有名人
観戦の手引き
観戦のおともに~便利グッズあれこれ
プロレス会場の数々
グッズショップから飲食店まで――お店ガイド
Column リング外のイベント
奇想天外! 変わり種興行
在宅観戦
Column レスラーと音楽
プロレスの歴史
プロレスのルール
Column アイドルファンとプロレスファン
技がわかればプロレスがわかる! プロレス技ガイド
プロレスが10倍おもしろくなるブックガイド
熱いドラマから奇想天外なドキュメンタリーまで プロレス映画ガイド
FAQ
あとがき”

read more

ISBN-978-4-907276-96-6 IDM definitive 1958 – 2018
2018.04.16

ダンスを契機としながら
ダンスを越える電子音楽
機能性よりも創造性を優先するテクノ
――IDM/エレクトロニカの大カタログ

踊った後に何かが残ってしまう音楽。それが「IDM」と呼ばれるようになった。──本書「序文」より

そもそも、「IDM」および「エレクトロニカ」と呼ばれる音楽とは何なのか? それはハウス・ミュージック以降に生まれた言葉だ。それはダンスを契機としながらダンスを越える電子音楽だ。クラブ仕様としての機能性よりも、楽曲としての創造性を優先するテクノ・ミュージック、エイフェックス・ツインを起爆剤としながら過去と未来に波及する──IDM・エレクトロニカ、世界初の大カタログ登場!!

監修・文:三田格
協力・文:デンシノオト
文:野田努、松村正人、木津毅、小林拓音

*初版のみ電子版へのアクセスキー付き

contents

1 Musique concrète / Synthesizer Music (1958~1965)
2 Sound Effects (1966~1971)
3 Improvisation / Composition (1972~1979)
4 New Wave / Industrial (1980~1989)
5 Braindance (1990~1993)
6 Glitch Electronica (1994~1999)
7 Indietronica & Folktronica (2000~2006)
8 Life and Death of Rave Culture (2007~2013)
9 Now (2014~2018)

read more

ISBN-978-4-907276-94-2 FUNGI──菌類小説選集 第IIコロニー
2018.03.23

“幻妖なる真菌ファンタジーの極み。

縦横無尽に増殖するキノコ、幻覚を誘う種々の物語、異色のテーマ・アンソロジー第2弾。”

“好評を博した「第Iコロニー」から1年。菌類たちの増殖はとどまるところを知らず、続編を要求する彼らにわれわれは屈服せざるをえない事態に陥った。あなたもまたこのとめどないキノコの横溢に降伏することになるだろう。幻妖なる菌類小説集、「第IIコロニー」形成。

■FUNGIとは……
菌類、菌類界の意。
広義ではバクテリヤ類(Schizomycetes)をも含むが、
狭義では粘菌・カビ類・酵母菌類・キノコ類など真菌類(true fungi)をいう。
『新英和大辞典 第六版』(研究社)より

収録作

幽霊屋敷へと忍び込んだ超自然現象専門探偵の物語
Ⅰ 青色のへきれき (イアン・ロジャーズ)

男と女、愛の不均衡、菌類が知らせるその真実
Ⅱ 死者たちの夢見るところ (A・C・ワイズ)

とある村に起きた異変を描く歴史ものファンタジー
Ⅲ 黒花の微塵 (ダニエル・ミルズ)

人類にとって本当の危機とは何かを問うスチーム・パンク
Ⅳ ど真ん中の怪物 (フリオ・トロ・サン・マーティン)

エコロジー的観点から描かれた近未来的日常風景
Ⅴ オイスターのなかの真珠と温室のオイスター (リサ・M・ブラッドリー)

互いに住みやすい環境を求める人と菌類との往復書簡
Ⅵ 菌真者への手紙 (ポレンス・ブレーク)

妙な臭いの丸太を菜園に埋めるよう促す母、はたしてその真意は?
Ⅶ すべての真ん中を貫く孔 (ニック・ママタス)

かつて父と暮らした家の壁のカビが、少女の心象風景を侵食する
Ⅷ 再びの帰宅 (サイモン・ストランザス)

巨大キノコとの闘いに挑むヒロイック・ファンタジー
Ⅸ やつらはまずブタを迎えに来る (チャドウィック・ギンサー)

知らないはずのことを知っている――菌類が紡ぐ記憶の連鎖
Ⅹ ガンマ (レアード・バロン)

彷徨する胞子を歌ったスペキュレイティヴ・ポエム
Ⅺ 冬虫夏草ゾンビ (アン・K・シュウェーダー)

飛行機恐怖症の小説家の顛末を描く一大菌類賛歌
Ⅻ われらが物語は永遠に (ポール・トレンブリー)”

read more

ISBN-978-4-907276-93-5 ボーカロイド音楽の世界 2017
2018.03.06

“2017年のボーカロイド音楽シーンを大総括!

初音ミク10周年という節目を迎え、大きな盛り上がりを見せた2017年のボーカロイド音楽シーン。はたしてその実態はどのようなものだったのか? 同じく10周年を迎えた鏡音リン・レン、初音ミク中国語版の発売、マジカルミライ5周年、「王の帰還」現象と新世代の擡頭、『♯コンパス』コラボ曲の席巻、「砂の惑星」の大ヒット、加速するアンダーグラウンド……などなど、多くの事象が交錯した2017年のボカロ・シーンを、さまざまな切り口から整理し振り返る!

●巻頭インタヴュー:EHAMIC
●2017年に発表された楽曲/アルバムを精選、エッセンシャルな50曲/20枚を一挙レヴュー!
●さらにテーマ別に近年の動向を俯瞰:「ジャズ」「アンダーグラウンド」「中国」「ニコニ広告」

・執筆:あるか / アンメルツP / キュウ / しま / ヒッキーP / Fe / Man_boo / myrmecoleon
・イラスト:seri / きゃらあい”

 

“contents

VOCALOIDはボサノヴァ――an interview with EHAMIC (しま+小林拓音)

The World of Vocaloid Music 2017
ボーカロイドに関する2017年の重要トピック (しま)
初音ミク10周年のトピック (しま)
鏡音リン・レン10周年のトピック (アンメルツP)
まえがき ~みんながよく話す「ボカロ」という言葉~ (ヒッキーP)
2017年は新陳代謝の年 ~初音ミク10周年を祝った旧世代と無視した新世代~ (ヒッキーP)
ぼからんで見る「2017年」という時代 (あるか)

The 50 Essential Songs of 2017 (キュウ+しま)
The 20 Essential Albums of 2017 (キュウ+しま)

Various Aspects of Vocaloid Music
ボカロとジャズ (Man_boo)
ボーカロイド・アンダーグラウンド (ヒッキーP)
中国ボーカロイド・シーンの発展と現状 (Fe+しま)
VOCALOIDタグ動画におけるニコニ広告の拡大とそのランキングへの影響 (myrmecoleon)”

read more

ISBN-978-4-907276-92-8 超プロテスト・ミュージック・ガイド
2018.02.06

“自分の人生に対して
政治的インパクトを持った音楽について
考察する、註釈つきのプレイリスト集!!

日本版コントリビューター
荏開津広、木津毅、栗原康、桑原茂→、坂本麻里子、
ブレイディみかこ、松村正人、三田格、行松陽介”

“私は、音楽において、“ポリティカル”な側面こそが、営利主義のメカニズムや“耳あたりのよさ”といったものの幅を利かせた支配力によってとかく頻繁に脇に追いやられるものだと考えました。音楽は、おそらく、それが自由とか社会的正義に対する私たちの政治的願望を形にして見せてくれるとき、あるいはそれらと同調するときに、最も説得力を持つものになり得るのですが。 (序文より)

contents

本書について

序文
イントロダクション
音楽とアジテイション:ある曖昧なカテゴリー、そしてそれがよい

Agit Disco 1 DJ クラウトプリーザー (DJ / 映写技師)
Agit Disco 2 ジョニー・スペンサー (アーティスト)
Agit Disco 3 トム・ヴェイグ (雑誌『Vague』主宰)
Agit Disco 4 マーティン・ディクソン (写真家)
Agit Disco 5 ピーター・ヘイニング (アート研究)
Agit Disco 6 ステュワート・ホーム (アーティスト / 作家)
Agit Disco 7 トム・ジェニングス (ライター)
Agit Disco 8 ハワード・スレイター (ライター / ソーシャルワーカー研修生)
Agit Disco 9 メル・クラウチャー (デザイナー / ライター)
Agit Disco 10 サイモン・フォード (ライター / アーティスト)
Agit Disco 11 ルーム・13・ロッキーサイド (アート・センター併設学校の小学生たち)
Agit Disco 12 シャーン・アディコット (写真家)
Agit Disco 13 ピーター・コンリン (アーティスト / ライター)
Agit Disco 14 ルイーズ・キャロリン (レズビアン雑誌編集)
Agit Disco 15 アンディー・T (DJ)
Agit Disco 16 サラ・ファルーン (ベルファスト在住のアクセサリー制作者)
Agit Disco 17 ミシュリヌ・メイソン (活動家)
Agit Disco 18 ロジャー・マッキンリー (アーティスト / ライター)
Agit Disco 19 ステファン・ジェルクン (アジット・ディスコ創始者)
Agit Disco 20 ニール・トランスポンタイン (音楽ライター)
Agit Disco 21 ルーカ・パーチ (詩人)
Agit Disco 22 ジョン・イードゥン (音楽ライター)
Agit Disco 23 トレイシー・モーバリー (アーティスト / 作家 / ラジオ番組ホスト)

セレクター紹介
『アジット・ディスコ』ジャパニーズ・エディションに寄せて

Japanese Edition Bonus Playlists

Agit Disco 24 荏開津広
Agit Disco 25 木津毅
Agit Disco 26 栗原康
Agit Disco 27 桑原茂→
Agit Disco 28 坂本麻里子
Agit Disco 29 シンドストラン・ラヴ+鈴木孝弥
Agit Disco 30 ブレイディみかこ
Agit Disco 31 松村正人
Agit Disco 32 三田格
Agit Disco 33 行松陽介

日本版セレクター紹介

訳者あとがき”

read more

ISBN-978-4-907276-91-1 ele-king vol.21
2017.12.19

DYGL(デイグロー)と水曜日のカンパネラ
2大ロング・インタヴュー掲載!

2017年の音楽にはどんな傾向があったのか? 何がおもしろくて、何がつまらなかったのか? 渋谷系は復活したのか? NYのポストパンクは日本に飛び 火したのか? アンビエントとニューエイジ。ブルゾンちえみは女の味方なのか? バブルは本当にリヴァイヴァルしているのか? 座間の殺害事件が意味する ものとは? インディ・ロックはインスタになりはてたのか? DYGLがいまいちばんエネルギッシュなインディ・バンドである理由と水曜日のカンパネラに 期待する理由。ブレードランナーにトレインスポッティングにツイン・ピークス。お嬢さんとダニエル・ブレイク。坂本龍一とコーネリアス。2017年、クリ エイティヴィティとコンテキストにおいてもっとも優れたアルバムは何だったのか?

 

contents

●インタヴュー:DYGL 大久保祐子+野田努/写真:当山礼子

●2017年間ベスト・アルバム30枚
(大久保祐子、木津毅、小林拓音、坂本麻里子、沢井陽子、髙橋勇人、野田努、松村正人、三田格)
・ post-punk / jazz rock 野田努
・ ambient 小林拓音
・ untrue 髙橋勇人
・ electronic / experimental デンシノオト
・ techno 行松陽介
・ grime 米澤慎太朗
・ us hip hop 吉田雅史
・ house 貝原祐介
・ jazz 小川充
・ indie rock 大久保祐子
・ neo classical 八木皓平
・ avant-garde 細田成嗣
・ japanese rap music 磯部涼
・ ny 沢井陽子
・ london 髙橋勇人
・ japanese indie イアン・F・マーティン
・ fashion 田口悟史
・ gadget / technology 渡辺健吾
・ politics 水越真紀

●特別対談:もしかして、またバブル? さやわか × 三田格

●インタヴュー:水曜日のカンパネラ 野田努+三田格/写真:押尾健太郎

●特別対談:セックスしてとりみだせ! 白石嘉治 × 栗原康

●映画ベスト10
(坂本麻里子、木津毅、水越真紀、三田格)
・ 『ブレードランナー2049』 木津毅
・ 『T2 トレインスポッティング』 野田努
・ 『哭声/コクソン』『クローズド・バル』 三田格
・ 『ツインピークス The Return』 坂本麻里子
・ 『Fate/Apocrypha』『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』 坂上秋成

●REGULARS
・ サマー・オブ・ラヴから50年 三田格
・ アナキズム・イン・ザ・UK 外伝 第12回 ブレイディみかこ
・ 乱暴詩集 第6回 水越真紀
・ 音楽と政治 第10回 磯部涼
・ ピーポー&メー 最終回 戸川純

read more