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偉大なブルース・ギタリスト/シンガー、オーティス・ラッシュ死去
2018.10.01 訃報

偉大なブルース・ギタリスト/シンガー、オーティス・ラッシュ死去

モダン・シカゴ・ブルースの新時代を築いた偉大なギタリスト/シンガー、オーティス・ラッシュ氏が2018年9月29日にご逝去されました。2003年に脳梗塞で倒れて以降は第一線から退き療養生活をされていました。その脳梗塞の合併症が死因とのことです。享年83歳。

1935年4月29日ミシシッピ州フィラデルフィア生まれ。50年代にシカゴに移住し、マジック・サムやバディ・ガイらと共にいわゆる“ウェスト・サイド・ブルース“と呼ばれる、ギターをフィーチュアした斬新なスタイルでシカゴ・ブルースの新時代を切り拓きました。
1956年初録音となった「I Can’t Quit You Baby」などコブラ・レコード作品はブルース史に残る傑作と謳われ、エリック・クラプトンやスティーヴィ・レイ・ヴォーン、サンタナなど彼から影響を受けたギタリストは枚挙に暇がありません。『ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト』にも選出され、2016年には彼の功績を讃えシカゴ市が6月12日を〈オーティス・ラッシュ・デイ〉と認定しました。

日本のブルース・ファンにとってオーティス・ラッシュ氏は特別な存在でした。1975年に〈第3回ブルース・フェスティバル〉初来日、86年にはPヴァインの招聘により〈The Blues Show〉で再来日を果たし近藤房之助率いるブレイクダウンとツアーを行っています。脳梗塞で倒れた直後にも拘らず、2004年〈ブルース・カーニバル〉にカルロス・ジョンスンをリード・ギタリストに立て予定通り出演、その不屈の魂に日本のファンは涙しました。奥様が日本人ということもあり大の親日家だったラッシュ氏は日本のファンをとても大切にされていました。

LP時代から日本で作品を紹介し、現在コブラ録音の原盤権を所有するPヴァインにとってもラッシュ氏は最重要アーティストのひとりでした。時代が変わっても決して色褪せることのない、彼が遺した傑作の数々をPヴァインは後世に受け継いでいく所存です。

生前のご功績に敬意を表し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

Pヴァイン社員一同

 

2016年シカゴ・ブルース・フェスティヴァル〈Tribute To Otis Rush〉ステージにて記念日認定を受ける在りし日のオーティス・ラッシュ氏

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