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サン・ラー生誕100周年!その足跡を追う惑星間音楽批評が登場。
2014.10.30 RELEASE

サン・ラー生誕100周年!自身を土星人であると主張したこの偉大にして型破りなピアニスト、その足跡を追う惑星間音楽批評が登場。

サン・ラー研究の第一人者として知られる湯浅学が、膨大なディスコグラフィをつぶさにたどりながらその足跡を追った『ミュージック・マガジン』誌連載「てなもんやサン・ラー笠」(全46回)。そこにサン・ラー前史や、没後発表の作品までを網羅した詳細なディスコグラフィを加え大幅に加筆修正した本邦初のサン・ラー研究本が、ついに完成しました!

・『ミュージック・マガジン』連載「てなもんや三裸笠」(全 46 回)を収録
・本文で言及した音盤および没後発表された作品を網羅した詳細なディスコグラフィ+ジャケット写真
・大幅な改訂および補遺を含む本邦初の日本人によるサン・ラー本

 

 

「誰もいないと思っていてもどこかでいつもサン・ラーは音楽を今も奏でている、ような気がしてなりません。時に奇想天外、時に理論派、時に陽気なバンドマン、こんな人が本当にいたのか、と皆様に知っていただくことで、人類の未来にほんの少しでも貢献できるよう微力ながら筆を尽くします。」

(湯浅学)

 

『てなもんやSUN RA伝』は、湯浅学の傑作。この人のPファンクやサン・ラーについての語りは、本当に面白い。その面白さは、彼らの音楽の複層性──大らかだが反抗的で、社会的で、政治的で、実験的で、怒りながら荒唐無稽でしかも笑えるという特徴を巧妙に表している。『ミュージック・マガジン』での連載をまとめた『てなもんやSUN RA伝』は、サン・ラーの評伝であり、ディスクガイドであり、湯浅学の名エッセイ集である。ぜひ手にとって欲しい。

(野田努)

 

先月発売の別冊ele-king(『プログレッシヴ・ジャズ 進化するソウル ― フライング・ロータスとジャズの現在地』)にも本書についての熱弁が収録されていますが、大気圏を突破しても焼き切れない強度の、サン・ラー研究必携永久保存版となっています。amazonでの順位も好調に推移!どうぞお早めのご購入を。

 

■湯浅学
『てなもんやSUN RA伝 音盤でたどる土星から来たジャズ偉人の歩み』
ISBN 978-4-907276-23-2
発売日:2014年10月29日
価格:本体3,000円+税
仕様:A5判、ソフトカバー

isbn978-4-907276-23-2_240

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1914年アラバマ州バーミングハム。ハーマン・プール・ブラントとして生を受けた少年は長じてジャズを学び、ル・ソニール・ラー、略称「サン・ラー」を名乗ることになります。
フレッチャー・ヘンダーソン、デューク・エリントンに範をとり、ハード・バップからフリー・ジャズを俎上に乗せ、エキゾチックかつコズミックに味つけしたサン・ラーの音楽は1993年5月30日に没してからも、いまにいたるまで彼の楽団であるアーケストラに受け継がれ(今年7月にも来日公演を行ったばかりです)、その独自性ゆえ欧米を中心にその評価は衰えるどころか、稀少性の高いオリジナルのレコード盤にマニアの垂涎は止まず、未発表音源の発掘はひきもきらず、おりからのジャズ・リヴァイヴァルに後押しされるかのように若いリスナーを中心に注目は増すばかりです。

圧倒的なスウィングとアンサンブルと即興、そのオリジナリティはなにものにもかえがたく、知ったら最後、深みにはまらずにはいられません。
およそ21年前、サン・ラーの手になる純粋な新作は望めなくなったにもかかわらず。いやむしろ、サン・ラーの膨大な音楽と思想はいまようやく全貌がつかめるようになったといえるのかもしれません。

サン・ラーが地球に降りたって100年を数えるいまこそ!

本書はサン・ラー生誕100年を記念する2014年、満を持して刊行する音楽書です。
「蜃気楼を見たらサン・ラーを思う」との書き出して、『ミュージック・マガジン』2001 年1月号よりはじまった「てなもんや三裸笠」は、これまでに発表された数多くの音盤を手がかりにこの稀代の音楽家の足跡を辿り、その筆の運びから著者畢竟の名作の呼び声も高い連載でした。
足かけ4年、46回に渡った連載終了時からおよそ10年、本書は新たに判明したサン・ラーがサン・ラーになるまでの前史を加え、没後なおも続く発掘音源を精査した圧巻の惑星間音楽批評です!

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