リリース情報
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DEERHOOF
Deerhoof vs. Evil
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ディアフーフ
『ディアフーフ vs. イーヴィル』 - 2011/01/06
- CD
- PCD-20070
¥2,100(税抜¥2,000)- レーベル: Polyvinyl
- 歌詞付 対訳付 ※歌詞対訳:サトミ・マツザキ ※日本先行発売 ※ボーナス・トラック4曲収録
とどまるところを知らないポップ・マジック! ディアフーフ通算10 作目のフル・アルバム!
古巣のキル・ロック・スターズから、オブ・モントリオールを擁するポリヴァイナルに移籍しての第一弾アルバム。トム・ヨークも絶賛した前々作『フレンド・オポチュニティ』の楽曲にも通じる、汲めども尽きせぬ豊富な音楽的アイデアをちりばめた完璧なまでの構築性と、思わず口ずさみたくなるような親しみやすいメロディ・センスの両立を更に突き詰めた、素晴らしくポップでラディカルなサウンド!
ギリシャの作曲家、ミキス・テオドラキスが手がけたマイケル・カコヤニス監督作『魚が出てきた日』(1972)サウンドトラックの1 曲「Let’s Dance The Jet」のカヴァーはすでに2010 年2 月の来日公演でも披露していたが、この曲以外は全てディアフーフによるオリジナル楽曲で、録音もスタジオを使用せず、バンドの練習スペースやベースメントで行われた。
結成から16 年もの間、休むことなく作品を発表し続けながら、その度に新鮮な驚きと感動を与えてくれるディアフーフ、その存在自体がまさに奇跡的と言うほかない!
*早くもツイッター上でウェイン・コイン(フレーミング・リップス)が本作にインスパイアされた落書き(キョーレツ!)を公開するなど、発売前から話題沸騰!
*11 月21 日にクラムド・ディスク/プランクトンからリリースされる2 枚組コンピ『コンゴトロニクス世界選手権(Tradi-Mods vs. Rockers)』(アニマル・コレクティヴ、フアナ・モリーナ、アンドリュー・バード、シャックルトン、オプティモ、EYE 他、超豪華メンツが参加したコンゴトロニクス・シリーズ最新章)で、ディアフーフがディスク1 の1 曲目に登場!
*11 月17 日リリースのKIMONOS(向井秀徳+LEO 今井)の1st アルバムにグレッグがドラムでゲスト参加。
*2011 年1 月末にリリースされるザ・ゴー!チームのニュー・アルバムにサトミがヴォーカルでゲスト参加。PV にも出演。
*サトミは、にせんねんもんだいのドラマー、姫野さやかとKIRIHITO/GROUP のギター、竹久圏との新プロジェクトも始動!
*『ハイ・アート』等で知られるリサ・チョロデンコ監督の最新作『The Kids Are All Right』のサウンドトラックにディアフーフの楽曲が2曲収録(「Milk Man」と「Blue Cash」)。
*2011 年7 月1 日、ATP のライヴ・シリーズ「Don’t Look Back」の規模を拡大して、フレーミング・リップスがロンドンのアレキサンドラ・パレス(キャパ7000 人)で行う名盤『ザ・ソフト・ブレティン』の全曲演奏ライヴのスペシャルゲストとして、ディアフーフが『ミルク・マン』の全曲演奏を行うことが決定(『バグ』の全曲演奏を行うダイナソーJR も交えた3 組という超豪華メンツ!)。
16 才の時にどう感じていたか思い出すのは簡単だ。
そう、みんなと同じように2 つの瞳を持っていたけれど、自分の目には絶対狂いがないし、敵うものもいない。誰も自分にこうしろああしろと命令することなどできない。無視するわけにはいかない一大勢力。自分ならあらゆるものに挑みかかって勝つことができる、という否定し難い感情に溢れていたはずだ。
1994 年に結成されたディアフーフは、今まさにその宿命的な年齢に達したところで、習わしからすれば、バンドが外に出て世界に挑戦する番だ。反抗的な青年が強くて聞き分けのない人間に変貌するのと同じように、グレッグ・ソーニア、エド・ロドリゲス、ジョン・ディートリックとサトミ・マツザキは、バンドにとって唯一の故郷と呼べる場所だったサンフランシスコを急に離れると、「ディアフーフのレコードはこういう音」というような全ての既成概念を置き去りにしていった。
その結果生まれたのが『ディアフーフ vs. イーヴィル』である。制御不能になって猛威をふるうホルモンが音楽になったようなこのアルバムは、スピーカーから飛び出し、不器用な勝利と燃え上がる感傷に沸き立っている。ここに入っているのは、聴けば踊り出し、一緒に歌わずにはいられなくなる曲ばかりだ(どれだけリズムが伸縮自在でメロディーが唐突だったとしても)。冒頭の「Qui Dorm, Nom?s Somia」(カタロニア語で歌われる)からして、聴いていると彼らが失敗をも恐れない大胆なバンドであることが分かるだろう。
彼らの音楽的な「成長」を記録するにあたって、バンドのメンバーは自分たちを信頼するしかなかった。あまり知られていないギリシャ映画のサウンドトラックだったインストゥルメンタル曲のカヴァー(「Let’s Dance the Jet」)、ニューヨークのアーティスト、アダム・ペンドルトンのドキュメンタリー映画/インスタレーション『BAND』のために作られた曲(「I Did Crimes for You」)を除く全ての収録曲は、録音エンジニアや外からの手助けもなしに、完全にバンド自らの録音、ミックス、マスタリングによって作られたものだった。
皮肉にも、出来上がったアルバムは磨き抜かれ、喜びに溢れ、スケールの大きいサウンドに仕上がっている。DIY なやり方を貫くことは、自らを最初から作り直す自由を意味していた。お互いの楽器を持ち替えて演奏し、それらの楽器を原型をとどめないほど徹底的に変えてしまう(あれはジョアンナ・ニューサムのサンプルでもコノノNo.1 のサンプルでもなく、ジョンとエドのギターなのだ)、そして大概、自分たちの音の色彩を跳ねかけて最も予期せぬ配合を生み出していくのである。
一度聴きさえすれば、このアルバムが(彼らの)「スイート・シックスティーン」になることが分かるだろう。
- DISC 1
- 1. Qui Dorm, Nomes Somia
- 2. Behold a Marvel in the Darkness
- 3. The Merry Barracks
- 4. No One Asked to Dance
- 5. Let's Dance the Jet
- 6. Super Duper Rescue Heads!
- 7. Must Fight Current
- 8. Secret Mobilization
- 9. Hey I Can
- 10. C'Moon
- 11. I Did Crimes for You
- 12. Almost Everyone, Almost Always
- 13. Flower
- 14. You Can't Sit Down
- 15. Panda Panda Panda
- 16. Numina