TOPAZ トパーズ

テキサス州オースティン出身のトパーズ・マクガリグルは、ミュージシャンの母と楽器制作者の義父に育てられ、サックスを「母の友人だった」というカーク・ウェイラムに師事した。ワシントンDCのアートスクールに通った後に、ニューヨークに進出。ファラオ・サンダースとジョン・コルトレーンのブロウに、ダニー・ハザウェイのソウル、エレクトリック・マイルスの革新性を意識して、98年にチュワーと共にニューヨークでバンドを結成、ソウル・ファンクにジャズ・テイストを加えたアーバンな雰囲気の「シュライン」(1999)を自主制作でリリースした。(この頃のベーシストは元uluのジャスティン・ウォレスで、最近はアンジェラ・ジョンソン「Got To Let It Go」などソウル系の活動を多くこなしている)「シュライン」が注目されて、ソウライヴが在籍していたヴェロア・ミュージックと契約。更にグルーヴィでソウルフルとなった2作目「リッスン」(2000)、続いてその延長戦上になる3作目「ザ・ゾーン」(2001)をヴェロアから発表し、ライヴ・ミュージック・シーンが台頭しているニューヨークで、ローカルのジャズ・ファンク系バンドとして、そのポジションを築いた。夥しい数のツアー、度重なるメンバー交替を経て、2002年頃から現在のメンバーに落ち着いている。現ドラマーのステファン・ロバーソンは元プロジェクト・ロジックのドラマー。「ジ・アノマリー」で彼のプレイを聴くことが出来る。トパーズは前作からチュワー以外のメンバーを一新してしまっているので他の2人は僕の知らないミュージシャンだが、トパーズはよりエレクトロ・ソウルな方向性を期待してメンバーチェンジをしたようだ。ツアーではカール・デンソンが飛び入りしたり、メルヴィン・スパークス(g)がしばしばゲスト参加したりと、先輩たちから揉まれながら、若手ジャズ・ファンク系サックス奏者の注目株として着実に成長を続けてきた。