TAXI TAXI! タクシー・タクシー!
LINK:http://www.myspace.com/taxitaximusic
タクシー・タクシー!とは、スウェーデンのストックホルム在住の才能あふれる双子姉妹、ヨハンナ&ミリアム・エリクソン・ベルハンのことである。素晴らしい曲を書き、うっとりするような甘美な声で歌う彼女たちが、1990年以前にはまだ生まれてもいなかった、というのは俄に信じがたい。
正確に言うと、ヨハンナ・エリクソン・ベルハンとミリアム・エリクソン・ベルハンは1990年1月16日、北スウェーデンのルレアで生まれた。彼女たちがまだ生後8ヶ月の時に家族はストックホルムへ移り住み、以来この街がヨハンナとミリアムの生活の拠点となった。
音楽家の父と児童書専門の本屋を営む母のもとで育ったことは、音楽的才能と創造性の点で彼女たちに疑いもなく大きな影響を与えた。彼女たちは、9歳のときにはすでに自分たちの楽しみのために一緒に音楽を演奏し始めていた。
14歳にもなると、彼女たちはより真剣に自ら曲を書くようになり、それからは事が運ぶのも早かった。2005年、15歳のときに彼女たちはタクシー・タクシー!というバンド名を決め、父親の機材を使って録音した2曲をマイスペースのページにアップロードした。間もなくして、スウェーデンの音楽ジャーナリスト、ハンナ・ファールが、その音楽に偶々出会って恋に落ちた。彼女は、スウェーデンの国営ラジオP3の番組で音とバンドを紹介し、それからすぐにタクシー・タクシー!は大きくて恐ろしげなライヴハウスでのライヴの誘いを受けるようになった。タクシー・タクシー!がそうしたオファーを受けてしまった後にはさらに恐ろしいことが待ち構えていた。演奏できる曲がまだその2曲しかなかったと気が付いたのだ。
彼女たちの最初のいくつかのコンサートの後、いくつかのレコード・レーベルが興味を示しはじめた。中にはかなり大きいレーベルもあったが、皮肉にも、タクシー・タクシー!は、全てのオファーのなかでも最も控えめなものを選ぶことになった。彼女たちは、デンマークのバンド、エフタークラングが運営するレーベル、ラムラケットと契約したのだが、その理由はいたってシンプルで、ヨハンナとミリアムが、自分たちが付き合いやすいフレンドリーな人々が営んでいるレーベルだと感じたからだった。
2007年には、ビョーン・イトリング(ピーター・ビョーン&ジョン)のプロデュースによるセルフ・タイトルのEPのリリースと、それに伴うフランスとスカンジナヴィアでの一連のコンサートもあり、彼女たちは、リッキー・リー・ジョーンズやジョアンナ・ニューサムやヴァシュティ・バニヤンをも引き合いに出されるようになった。なかでも記憶に残る出来事になったのは、その年のロスキレ・フェスティヴァルとハルツフレッド・フェスティヴァルでの心温まるパフォーマンスだった。
2008年6月、ヨハンナとミリアムは高校を卒業し、その夏、華奢でありながら信じがたく魅力的なフォーク・ソングを披露して、ブリュッセルの王立公園に集まった1500人の観客を虜にした。同じ年のうちに、彼女たちはデビュー・アルバム『スティル・スタンディング・アット・ユア・バック・ドア』へと結実する作曲と録音作業を始めた。
ニュー・アルバムには、タクシー・タクシー!としては初めてストリングスやブラスを取り入れた曲も含まれている。それ以外は、ヨハンナとミリアムがほとんど全ての部分を自分たちで歌い、演奏している。その結果たるや、まさに待っていた甲斐があったというものだ!