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フュチャー・デイズ―クラウトロックとモダン・ドイツの構築
デヴィッド・スタッブス(著) 小柳カヲルほか(翻訳)
フュチャー・デイズ―クラウトロックとモダン・ドイツの構築
David Stubbs,Kaoru Koyanagi
『FUTURE DAYS KRAUTROCK AND THE BUILDING OF MODERN GERMANY』
2016/06/22
BOOK
ISBN-978-4-907276-55-3

¥4,752(税抜¥4,400)
レーベル: ele-king books

第二次世界大戦後、西ドイツはショック状態にあった。
直近の歴史から遠ざかり、他のヨーロッパ諸国から取り残されていたからだ。
しかしこの孤立した風景は、60 年代にクラウトロックとして知られることになる、
実験的で様々なサウンドを育んだミュージシャンたちの世代にとって、肥沃な大地であることが判明した。
東洋の神秘主義、シュトックハウゼンの破砕した古典主義、工業の空圧反復やラインラントの深い森、終わりの見えないアウトバーン。
アングロアメリカン的なジャズ/ブルースの伝統を避けつつ、ドイツは他の場所にインスピレーションを見出した。
ファウスト、ノイ! 、クラスター、アシュ・ラ・テンペル、アモン・デュールII、カン、クラフトワーク──
これらのグループが持つ瞑想的かつ膨張的な作曲法が、西洋のポピュラー音楽にもたらした影響は計り知れない。
彼らが重要視されたのは、ポストパンクからエレクトロニカ、アンビエントに至るムーヴメントの発展においてだけではない。
デヴィッド・ボウイ、トーキング・ヘッズやプライマル・スクリームなど多様なアーティストたちとって、
それらのグループは直接的なインスピレーションを与えてきた。
『フューチャー・デイズ』は黙想ふけり、ときに抽象的、そして、しばしとても美しくもある音楽と、
それを成し遂げたグループについての仔細な研究であり、彼らを形作った社会と政治の文脈にも光を当てている。
今日の音楽のどれだけ多くの部分がここで誕生したのかを理解し、
大きな影響力を持つ先駆的なアーティストの財産を発見したい者にとっての必読書である。